こんにちは、スジナタです!
雑草は家庭菜園や農業をしている人にとって悩ましい存在です。
頻繁に除草剤を使ったり、刈り取ってゴミ袋に詰めて捨てる手間もありますよね。
私が家庭菜園を始めたばかりの頃、畑の雑草を根こそぎ抜いたり、刈り取って捨てていました。
でも、ちょっと待ってください!
実は、その厄介な雑草を堆肥に変えることで、除草剤を使わずに、捨てる雑草も活用できる上に、化成肥料を使わなくても野菜を育てる栄養豊富な堆肥が作れるんです。
この記事は、
- 雑草堆肥の作り方がわからない
- 刈った雑草を捨てるのがもったいない
- 除草剤を使いたくない
- 生ゴミを再利用したい
という方のために、雑草を利用した簡単な堆肥の作り方を紹介します。
こちらで雑草堆肥の活用方法を紹介しています👇
家庭菜園初心者でも簡単に雑草堆肥が作れる
家庭菜園を始めたばかりの初心者でも、簡単に雑草堆肥が作ることができます。
基本的には、雑草と土を定期的に混ぜ続けるだけで、自然と堆肥が完成します。
土壌微生物が雑草を堆肥化してくれる
雑草は生命力がとても強く、野菜よりも早く成長して畑を覆ってしまいます。
こうなると、土の栄養は雑草に吸収され、野菜に行き渡らなくなります。
しかし、土壌微生物の力を借りることで、雑草の栄養を再び土に戻すことができます。
- 雑草は土の栄養を吸収する
- 微生物が雑草を分解して栄養を土に戻す
微生物はどんな土地にも存在する
どんな土地にも、風土に適した微生物が生息しています。
畑の土にも、何百年もその土地の気候や環境を乗り越えてきた微生物がいます。
畑の土が最高の堆肥になる
実は、野菜を育てるために必要な3大栄養素(窒素・リン酸・カリウム)が雑草にも多く含まれています。
それに、畑の土と雑草を使って堆肥を作れば、すぐにでも畑に馴染む最高の堆肥ができます。
以下は短時間で雑草堆肥を作る方法を紹介します。
雑草堆肥を作るのに必要な材料をそろえよう
★最低限必要なもの
- 雑草
- 土
- 米ぬか
- 水
○あると良いもの
- 動物性完熟堆肥
- モミ殻
- 生ゴミ
- 防水シート
雑草
雑草を堆肥化することで、土がどんどん肥沃(ひよく)になります。
また、雑草には多様な栄養素が含まれているため、大量の雑草が必要です。
▼雑草が手に入らない場合は?
除草剤を撒くのを一時的にやめ、雑草が自然に生えてくるまで待ちましょう。
また、刈払機を使えば草の防除をしつつ、効率的に雑草を集めることができます。
- 雑草が自然に生えてくるまで待つ
- 刈払機を使うと作業効率が格段に向上するのでオススメ
土(つち)
堆肥作りには土が必要です。
畑の土には、雑草を分解・発酵させる微生物が豊富に含まれています。
また、黒土(くろつち)は栄養を吸着する特性を持っていて、家庭菜園に向いています。
米ぬか
米ぬかは、玄米を精米すると出てくる薄茶色の粉です。
雑草と一緒に入れることで、微生物が活発になり、短時間で分解してくれます。
☆米ぬかの入手方法
- JA(全農グループ)施設でも入手(1袋10kg 160~360円くらい)
- コイン精米機で入手(無料)
- ネットショップで購入
雨水
水道水でも構いませんが、塩素が含まれているため、微生物や植物に影響が出る可能性があります。
バケツや大鍋・タライを屋根の軒下に置いておくと雨が降るだけで自然と貯まります。
- 水道水よりも雨水がオススメ
- バケツやタライを置いて雨水を貯めておく
動物性完熟堆肥
上の画像は鶏糞堆肥です。
市販の堆肥を一緒に入れることで、微生物と栄養のバランスが整います。
モミ殻(がら)
もみ殻は炭素含有量が多く、粘土質の土壌に排水性と適度な空気を保ってくれます。
ただし、分解がゆっくりなので多く入れすぎるとないこと。
稲刈り時期に、JA全農ライスセンターなどの敷地に山盛りになっています。
事務所に聞くと「無料」で手に入れることができ、お米の紙袋を持って行くことをオススメします。
- もみ殻はゆっくり分解する
- 稲刈り時期にJA全農などで入手
- お米の紙袋がオススメ
生ゴミ
普段ご家庭で出る野菜クズや傷んでしまった食材です。
雑草と一緒に堆肥化できるので、今の時代とてもエコロジーと言えます。
防水シート
上の画像のような防水シートがあると、保温と保湿ができます。
水を通さなければ何でも良いのですが、ホームセンターなどで手軽に購入出来きる「ビニールシート」や「ブルーシート」でも良いでしょう。
実際に雑草堆肥を作ってみよう!
材料がそろったら、実際に以下の手順で作ってみましょう。
手順1:堆肥を作る場所を決めて土を掘り起こす。
手順2:刈った雑草を敷き詰める。
手順3:米ぬかをひと握り振りかけ、モミ殻を撒く。
手順4:雨水を撒き、土を敷詰めて踏み固める。
手順5:防水シートを敷いて2週間~1ヶ月寝かせる。
手順6:鍬で掘り起こして土に空気を混ぜる。
手順7:手順5と手順6を繰り返す。
手順8:6ヵ月~8ヵ月ほどで雑草の形が無くなったら完成。
手順1:堆肥を作る場所を決めて土を掘り起こす
まずは、画像の様に堆肥を作る場所を決めて、土をスリ鉢状に掘ります。
これにより、土壌微生物と地中の水分を利用しやすくなります。
また、粘土質土壌は地表が雨粒で叩かれて、手シャベルでは刺さらないほど固くなっています。
そこで、鍬(くわ)やスコップで土を掘り起こすことで、微生物の活動が促進します。
- 鍬(くわ)やスコップを使いスリ鉢状に土を掘る
- 粘土質の土は手シャベルでは刺さらないほど固い
手順2:刈った雑草を敷きつめる
掘った窪みに適量の雑草を敷きます。
一緒に少量の生ゴミを入れても良いでしょう。
手順3:米ぬかをひと握り振りかけ、モミ殻を撒く
雑草の上に米ぬかを一握り振りかけ、雑草の半分くらいのモミ殻を撒きます。
米ぬかはと微生物の分解を促進し、モミ殻は炭素と空気を供給します。
- 一握りの米ぬかでと微生物の分解を促す
- 雑草の半分くらいのモミ殻で炭素と空気を供給
手順4:水を撒き、土を敷き詰めて踏み固める
最後に水を撒き、雑草が隠れるくらいの土をかけ、足で踏み固めます。
また、適度に空気を含ませることで、微生物が活発に分解してくれます。
- 水を撒いて雑草が隠れるくらい土をかける
- 適度に踏み固めることで微生物が活発に分解する
手順5:防水シートを敷いて2週間~1ヶ月寝かせる
最後に防水シートを被せて、風で捲れないように石などを置き、2週間~1ヶ月ほど発酵させます。
手順6:鍬で掘り起こして土に空気を混ぜる
上の画像は、2週間~1ヶ月ほど発酵させた雑草堆肥で、まだ発酵途中で堆肥として使えません。
このまま発酵が進むまで待っていても良いのですが、微生物は地中の空気(窒素)と地温の上昇で分解がさらに進みます。
そこで新鮮な空気を混ぜつつ、日中は防水シートを除き、日光に当てることで微生物の分解活動を促進します。
日が暮れたら再び防水シートをかけて保温し、さらに2週間~1ヶ月ほど発酵が進むのを待ちます。
- 2週間~1ヶ月では発酵不十分なので定期的に空気を混ぜる
- 微生物は空気と地温で分解が進む
- 日中は防水シートを除き地温を上げ、日暮れにはシートをかけ保温する
手順7:手順5と手順6を繰り返す
上の画像は、2回混ぜた雑草堆肥。
土を混ぜる作業を定期的に続けることで、分解微生物が増えて堆肥化が促進されます。
この画像でも、堆肥化が進んでいるのがわかります。
イネ科の雑草や繊維の多い茎の部分は、分解まで時間が掛かりますが、定期的に混ぜることで繊維質も分解され、堆肥化が早まります。
- 空気を混ぜると、微生物が増えて堆肥化が進む
- イネ科の雑草や繊維の多い茎の部分は、分解まで時間が掛かる
- 定期的に混ぜることで、繊維質も分解が早まる
手順8:6ヵ月~8ヵ月ほどで雑草の形が無くなったら完成
上の画像は、去年から混ぜ続けた雑草堆肥です。
堆肥化すると、粘りもなくサラサラとしていて、空気が多く含まれていることがわかります。
暖かい地域では、およそ4~6ヶ月で堆肥化できると思います。
ちなみに、私の住んでいる地域では雪が数メートル積もる豪雪地帯で、冬の期間の分解はゆっくり進みます。
なので、一年ほどは余裕をもって熟成させています。
- 堆肥化すると、粘りもなくサラサラとしていて、空気が多く含まれている
- 暖かい地域では、およそ4~6ヶ月で堆肥化
- 雪が多く積もる地域では、冬の期間は堆肥化がゆっくり進むので、一年ほどは余裕をもって熟成させる
こちらでも雑草堆肥を活用しています👇️
まとめ
以上、家庭菜園初心者が雑草堆肥を作る方法についてお伝えしてきましたが、
今回の記事を見るまでは「雑草堆肥なんて難しいんじゃないの?」と強く思っていた方も多いのではないでしょか?
上記の作り方をすると、家庭菜園初心者でも簡単に雑草堆肥が作れるようになります。
また、雑草を捨てずに堆肥として再利用することで、畑の土が豊かになり、自然の力を最大限に活用できます。
参考にしていただけたなら、幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。